2007年10月7日日曜日

晩春 小津安二郎監督

初めて小津安二郎監督の作品をみました。

この作品は1949年に公開された作品ですから私の両親が青春まっさかりの頃の作品です。

結婚をめぐる父親と娘を題材にした作品で小津監督と原節子さんが初めてコンビを組んだ作品です。

その後「麦秋」「東京物語」と原さんがヒロインを演じ、ヒロインの役名はすべて「紀子」というらしく、この3作品をまとめて「紀子三部作」と呼ぶこともあるそうです。

夕食後、夫とともに見始めましたが、「早寝早起き」の夫ですから、途中で時間切れとなり後半は明日に持ち越しとなりました。

見始めてまず目に留まったのは、「原節子さん」の美貌でした。

この作品を観るまでは名前だけは知っていましたが、彼女の容姿はみたことがありませんでした。

日本的な美人女優を勝手にイメージしていましたが、全く違いました。

日本人離れした彫りの深い美貌の持ち主で、笑った顔が明るく華やかで、現在の女優の中でも彼女に匹敵する人は見あたらないように思いました。

戦後の日本女性はみな彼女に憧れ、男性は魅了されただろうと想像します。

和服姿より洋服姿が彼女の溌剌とした感じによく似合います。父親役の笠智衆さんも戦後まもない頃の父親を見事に演じています。

彼はセリフをしゃべらなくてもその姿だけで絵になる役者さんです。

着替えのシーンで、背広を脱いでももひき姿になった場面がありましたが、下着姿がこれほど哀愁を感じさせてくれる役者さんはそういないと感じました。

明日は物語がいよいよ大きく展開していく場面なので今から期待が膨らみます。

0 件のコメント: