イスタンブールはボスポラス海峡をはさんでヨーロッパサイドと東側のアジアサイドに分かれています。
ヨーロッパサイドにある旧市街にブルーモスクがあります。
オスマン帝国の第14代スルタン・アフメト1世によって1609年から1616年の7年の歳月をかけて建造された寺院です。
世界で唯一の6本のミナレットがある美しいモスクです。
沢木耕太郎さんの著書「深夜特急」の中にもこのブルーモスクがよく登場してきました。
沢木さんが宿泊したホテルは、このブルーモスクのすぐ前にあったそうで、ブルーモスクのお昼の礼拝に参加したと本には書かれています。
眼を閉じてコーランの朗唱に耳を傾けていると、眠りにおちたり、さまざまな思いが溢れるように駆け巡ったり、たいていは不思議と気持ちが平静になったと書かれています。
実際に中に入ってみると厳粛な気持ちになりました。
入り口には大勢の観光客が列をなして順番を待っていました。入り口に入るとノースリーブや短パンなど肌を露出した服装の人には布が配られ腰に巻いたりします。
モスクの中にはトルコ絨毯が敷き詰められています。
直径27.5mの大ドームの細工は素晴らしいです。
モスクの内部は数万枚のイズニック・タイルとステンドグラスでおおわれています。青を基調としたタイルにチューリップやカーネーションの花が鮮やかな色で描かれています。
礼拝の時間になると多くの信者で埋め尽くされるのでしょう。沢木さんもこの場所で静かな時間を過ごしていたのでしょう。
世界一美しいモスクと言われているのが頷けます。
沢木さんは本の中で、コーランの朗唱が終わるとモスクの境内を出て、ヨーロッパ側の鉄道の最後の駅であるシルケジ駅まで坂を下って行くと書かれていました。
あのオリエント・エクスプレスの終着駅です。
トルコから帰って再び「深夜特急」を読み直してみると、本に書かれた風景を実際にこの目で見てきたことがとても嬉しく感じられます。
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