そう言えば以前、娘たちと3人で香港、マカオの旅に出かけましたが、出発前に沢木耕太郎さんの「深夜特急」を読んだことを思い出しました。
二女が友達から借りた本でした。
香港・マカオの旅について書かれているので、二女はしっかり読んで出かけ、私は時間に余裕がなくさらっと目を通しただけでした。
マカオで私達はカジノに足を踏み入れ、あの沢木さんも著書の中に書いている「大小」というゲームを楽しみました。
大小とは、目隠しした電動の壺の中に3つのサイコロをセットしてふり、その目の出方をいろいろ予測するゲームで、サイコロの目の合計が4~10なら小、11~17なら大というわけです。
ガイドの方の力を借りてやったのですが、娘たちはあえなく1回で敗退し、ツアーの人も同様でしたが、私は何回か勝ち進んだ記憶があります。
バクチに強い母の姿があまり上品には見えないだろうなと心配しつつも楽しい気分100パーセントの私でした。
賭けたお金が倍になっていくので、最終的に日本円にして八千円位が手元に入ってきました。
帰宅後、「深夜特急」をもう一度読み、大小に夢中になる沢木さんに「分かる分かる」と頷いていました。
昨日、ふとその本を思いだし、「深夜特急2」はもしかしたらシンガポールの話かもしれないと思い調べてみました。
そうでした。「マレー半島・シンガポール」でした。
早速、今日買ってきて、一気に読み上げました。タイのバンコクから、マレー半島、シンガポールへと続く旅の様子が綴られていました。
私たちのようなツアー旅行ではなく、バックパッカーと言われる人の旅は、ただの観光というより、訪れた街の生活感に溢れた地域に出かけ、そこに住む人との関わりも楽しむという点においては、私たちとは印象に多少のズレがあると思いますが、そこが面白いのです。
本の中で、沢木さんがオーストラリアから来た2人のバックパッカーに旅の仕方の智恵として、
「食べ物は土地の人が飲んだり食べたりしているものが安くておいしく、結局は合理的。旅先で出会う人を必要以上に警戒しない方がいい。その人が悪人で君たちをだまそうと近づいてくる可能性が全くないわけではないけれど、それを怖れて関わりを拒絶すると、新しい世界に入ったり、経験をしたりするチャンスを失ってしまいかねない」と話しています。
沢木さんが書かれているように、市場の中にある食堂や屋台にあるローカルフードは、安くて美味しいとは思いますが、やはり警戒心が働き、ガイドブックに載っている店に行ってしまいます。
もっと若い時にこの本に出会っていたら、影響を受けて日本を飛び出したい衝動にかられたかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿