2009年5月14日木曜日

懐かしい人

今日デパートの食料品売り場に行きました。

鮮魚コーナーで煮つけ用の切り身を見ていると、高齢の夫婦が寄り添って買い物をしているのが目に留まりました。

男性のほうに見覚えがありました。

かつて同じ職場に勤務していた上司のTさんでした。

30年近く経っていたのですが、穏和な表情が昔のままでした。

Tさんの横には上品な奥様らしき女性が立っていました。

すぐには声をかけられませんでした。

年齢は多分80代後半のはずで、私のことなど覚えてはいないと思われたからです。

いろいろ見て回っていると何度かすれ違います。

最後にレジでもまた至近距離のところで一緒になりました。

勇気をだして挨拶をしました。

話の途中で思い出して頂けたようで嬉しくなり、つい昔話をしてしまいました。

定期的に病院通いをしていて今日がその日だったことや、近況を話して下さいました。

診察が終わった後、何か美味しい食材を求めて夫婦でデパートに寄るなんていいですね。

若い人たちのようにテキパキ買い物はできないようでしたが、ゆっくりとしたテンポではありますが、自分たちの力で生活しているといった逞しさが感じられました。

老後のお手本となるようなお二人でした。

仕事を辞めてからも年賀状だけは出し続け、毎年「お元気ですか?」のひと言を書いていただけでした。

来年の年賀状には今日のエピソードも書き添えようと思います。

いい日でした。

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