日経新聞の夕刊の連載小説「無花果の森」を読むのが夕方の大きな楽しみになっています。
この小説の舞台は岐阜県大崖市となっていますが、はじめのほうで主人公泉の目を通して感じられた街の印象が大垣市のイメージにぴったりなので、多分大崖は大垣だと思われます。
今日、夫とともに小説に書かれている辺りを散策してみることにしました。
少しネットで調べていたら大垣在住の方のブログから耳寄りな情報を見つけました。
泉が住み込みで働くことになった画家・天坊八重子が住んでいるのは元大崖服装学院の校舎なのですが、この方の情報によれば「大垣ドレス学院」がモデルのようです。
53話の挿絵です。
「横に細長く伸びた2階建ての建物」「一階の手前に明るい縞模様の庇がつきだしている」「縦書きに大きく大崖服装学院と書かれている」「レストランは素朴なイタリア料理を食べさせる店」と説明してあります。
元大垣ドレス学院を探して歩いていると見つかりました。
挿絵とそっくりです。
泉が初めてここを訪れたときのように今日も「準備中」でした。
このレストランの隣にドアがありそこが画家の住まいになっています。
中庭があり、タイトルにもなっている無花果の木が植えられているはずです。
縦書きに書かれた大きな看板もありました。
この建物の発見に気をよくした私たちは、泉が仕事を得るきっかけとなった軽食喫茶のモデルを探すことにしました。
小説の中では、
「アーケードから右手に折れてみた。その先の小さな交差点脇に軽食喫茶・ガーベラと書かれた立て看板があるのが目に入った。」となっています。
アーケードから横に折れると交差点脇にこんな喫茶店がありました。
この喫茶店なら泉が注文したスパゲッティ・ナポリタンがメニューにありそうな気がします。
大通りから少し中に入っただけで、時代に取り残されたような建物があり、東京を逃れてここに辿り着いた泉をますます重苦しい気持ちにさせるような雰囲気がありました。
こうやって小説の舞台をイメージすることにより、泉の心情をより深く理解するのに役立つ気がします。
大垣市在住の方がブログで、次回、イタリア料理を食べに行って中庭の無花果の木を確認してくると書かれていますので報告が楽しみです。
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