ホタルの季節がやってきました。
地元の情報誌にホタルが見られるスポットが紹介されていました。
私は小学生のころ以来、ホタルは見ていません。
夫はこれまで一度も見たことがないと言っていました。
ホタルの思い出と言えば、実家の前の川にこの時期になるとホタルが見られ、それを捕まえてきて、蚊帳の中に入れて楽しんだことです。
今は蚊帳を使っている家はないと思いますが、当時はまだ蚊帳を使っている家が珍しくありませんでした。
部屋を暗くすると、蚊帳に放たれたホタルが幻想的に光るのです。
フトンに寝ころびながらホタルの光を眺めているとココロが和んだものです。
子どもたちも捕まえてきましたが、母がよく捕まえてきました。
私の実家あたりは、夜、「火の番」というものがありました。
正式名称は知りませんが、2軒ずつ順番に、夜、「火の用心~」と言いながら村を一周するのです。
1人はカンカンと木を打ち鳴らし,もう1人はジャーンと丸太のような物を振り下ろします。
夜遅く役目を果たしているときにホタルを見つけてくるのでしょうか、帰ってくると前掛けエプロンにくるんだホタルを渡してくれました。
私たちは大喜びで蚊帳に放ったものです。
初夏の夜を情緒的に彩ってくれたホタルも翌朝はその面影をとどめることなく、力つきて畳みの上にころがっていたような気がします。
こうやって思い出してみますと、昔は季節感のある暮らしをしていたことに気づかされます。
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