このブログに実家の母はよく登場しますが、父の話はあまり多くはありません。
先日、父と燻炭の話を書いたら、久々に父の思い出がよみがえってきました。
昔の話なのですが、私と妹と父の3人で東京に行ったことがあります。
妹が東京の大学にいくことになり、3人で下宿捜しに出かけたのです。どうやって下宿を決めたのかははっきりとは覚えていませんが、大学の生協で机などの家具や生活用品を買いそろえた記憶があります。
妹は希望の大学ではなかったので、晴れ晴れとした顔ではなく、どちらかと言えばこれから始まる生活に不安そうな表情をしていました。
一通りの準備が整い、父と私は帰ることになりました。
妹が最寄りの駅まで見送りにきました。
私も妹も寂しい気持ちでいっぱいでした。
父はあまり表情を変えることなく一言二言妹に声をかけたようでした。
行きの電車は3人でしたが、帰りは父と2人です。会話も少なくただ窓の外を見ていました。
日頃から感情をあまり口にしない父だったので、心中は分かりませんが、寂しさと心配が入り交じって黙っていたのでしょう。
そんな父の口癖は、「目と口と耳があればどこへでも行ける」でした。
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